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シネマの週末・この1本

スリー・ビルボード 人の愛と純粋さ映す

 劇作家として、戯曲「ロンサム・ウェスト」などで、既成の価値観を取り払ったむきだしの人間を描いてきたマーティン・マクドナーが、今回は映画監督として人間の本質をあぶり出した。彼のオリジナル脚本によってスクリーンに映し出されるのは、胸を締め付けられるような愛と純粋さを抱えた人間の姿だ。

 舞台は米国ミズーリ州の田舎町。さびれた道路沿いに並ぶ3枚の広告看板に、ある日メッセージが現れる。「なぜ? ウィロビー署長」「犯人逮捕はまだ?」「レイプされて死亡」--。7カ月前に娘を殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)が一向に進まない捜査に怒って出した広告だ。小さな町で広告は波紋を広げ、ウィロビー(ウディ・ハレルソン)はミルドレッドの元を訪れ、広告の撤去を求めるのだが。

 徹頭徹尾、生身の人間を描くマクドナーの脚本に勧善懲悪やお仕着せのストーリーはない。ミルドレッドもウィロビーも強さと弱さを併せ持った存在として描かれる。マザーコンプレックスで暴力的なディクソン巡査(サム・ロックウェル)も悪役に見せかけて、徐々に心の底に潜むピュアなものを描出させていく。

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