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第94回センバツ高校野球

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第90回選抜高校野球

日大三 野球部と吹奏楽部の絆 演奏会手伝い恩返し 伝統30年超、信頼育む /東京

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吹奏楽部の定期演奏会で、設備の準備を手伝う野球部員たち=多摩市で 拡大
吹奏楽部の定期演奏会で、設備の準備を手伝う野球部員たち=多摩市で

 <第90回センバツ>

 第90回選抜高校野球大会の出場が決まった日大三。試合の時のスタンド応援の中心となっているのが吹奏楽部だ。普段は応援を受ける立場の野球部は、その「恩返し」として、毎年1月の定期演奏会の舞台準備を手伝っている。野球部員、吹奏楽部員がお互いに感謝の気持ちを込めてサポートし合うことで、信頼関係を高め合う契機になっている。

 センバツ出場が決まった翌日の1月27日。野球部の1年生19人が、早朝から多摩市のパルテノン多摩に集合した。同会場で開かれる三高吹奏楽部の定期演奏会の準備を行うためだ。選手たちはリハーサル前に舞台の椅子や譜面台を設置。演奏会中は椅子を並べ替えるなどの舞台転換も担い、吹奏楽部員を裏方としてサポートした。

 両部の関係者によると、野球部が定期演奏会の手伝いをする伝統は、少なくとも30年以上前から続いているという。始まった経緯は定かではないが、吹奏楽部顧問の細谷尚央教諭は「部員同士の距離を縮め、親近感を持って活動できるきっかけになる」と語る。

 実際、この交流が両部の生徒たちの信頼関係を育んでいるようだ。吹奏楽部の梅沢朋花主将(2年)は「舞台準備をしてもらえることで、リハーサルの練習時間が増える。本番中も椅子の並べ替えなどをお任せできるから、演奏に集中できる。『頑張ってね』と声をかけてもらえるのも励みになります」と感謝する。トランペットを担当する斎明日奈さん(同)も「『お互い様』の気持ちで、スタンド応援にも一層、力が入ります」と語る。

 野球部員にとっても貴重な体験になっている。井上広輝投手(1年)は「定期演奏会は自分たちにとって試合のようなもの」と、真剣な表情で準備にいそしんだ。大浜快晴外野手(同)も「いつもは応援してもらう立場なので、新鮮な気持ち。感謝の気持ちを込め、楽器を大切に運び、吹奏楽部の皆さんが動きやすいように取り組みました」と話していた。【蒔田備憲】

〔都内版〕

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