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第94回センバツ高校野球

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47人の赤鬼

センバツ・彦根東 第1部 新チームの軌跡/下 先輩超え、2勝以上を 苦しい局面、持ち味発揮 /滋賀

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明石商を降し笑顔を見せる彦根東の選手たち=大阪市此花区の大阪シティ信金スタジアムで2017年10月30日、小西雄介撮影 拡大
明石商を降し笑顔を見せる彦根東の選手たち=大阪市此花区の大阪シティ信金スタジアムで2017年10月30日、小西雄介撮影

 <第90回選抜高校野球>

 昨年10月30日の近畿大会1回戦、明石商(兵庫1位)と対戦した彦根東は先発の増居翔太投手(2年)が六回まで3安打に抑えていたが、七回に4安打で2点を返され、4-3と1点差に迫られる。八回も2連打で三塁まで進まれ、何とかしのいだ。

 流れは完全に明石商のまま迎えた九回の守備。1死から2連打で一、三塁とされた。次の打者はスクイズ。捕手の高内希主将(2年)が目の前に転がった球を冷静に捕って挟殺とする。一塁走者も三塁まで進ませなかった。

 続く2死一、二塁の場面。センターに痛烈な安打を放たれ、二塁走者が一気に本塁へ突入するが、野崎重太選手(2年)が完璧なノーバウンド送球を見せる。劇的な本塁補殺を決めてゲームセット。近畿大会8強入りした。

 七~九回で9安打を浴びる苦しい局面を救ったのは、新チームでポジションを変えた選手たちだった。捕手の高内主将は投手から、中堅手の野崎選手は遊撃手からの変更。秋季県大会から公式戦6試合を経て、チームは着実に成長していた。

 11月3日の準々決勝は近江に3-4で敗れたが、五回に3連打などで3点奪い、捕手の高内主将が走者をけん制で刺したりするなど持ち味は発揮。この活躍も評価され、彦根東として初の甲子園夏春連続出場をつかんだ。

 春夏合わせて5回目だった昨夏は甲子園で初勝利を挙げた一方、2回戦で青森山田に力負けした。試合後のベンチ前の整列で3年生が前を見据える中、最後の打者になった朝日晴人選手(2年)は下を向き大粒の涙を流していた。「先輩たちの夏を終わらせてしまった。次は新チームを引っ張っていく」

 副主将となった朝日選手は明石商戦で4安打を放ち、甲子園出場の大きな原動力になった。昨夏の甲子園初戦の波佐見(長崎)戦で先発し、勝利投手となった増居投手も「レベルアップした投球を見せたい」と意気込む。

 新チームが掲げる目標は「先輩を超える甲子園での2勝以上」。アルプスを歓喜に包むため、47人の赤鬼たちはさらに力を蓄えている。【小西雄介】(6日からは膳所の新チームの軌跡を掲載します)

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