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元気に体操するお年寄りたち。人類は「寿命の壁」を超えられるか

 超高齢社会という言葉が使われるようになって久しい。日本人の平均寿命は、男性も女性も戦後ほぼ右肩上がりに延び続けている。生活水準の向上や医学の進歩によって、一昔前よりも、年齢の割に見た目が若々しい高齢者が増えたと感じる人は多いのではないか。年齢を尋ねたら、予想より10歳以上も上だった、なんていうことも珍しくない。

     では、我々人類の寿命は昔に比べて延びたのだろうか。最近の研究は、この考えに否定的だ。確かに、多くの人が平均的に長生きできる世の中になり、平均寿命は延びた。しかし、人類が最長で何歳まで生きられるかという「最高寿命」は、全く延びていないのだ。

     ギネス世界記録で最も長生きしたと認定されているのは、1997年に122歳と164日で亡くなったフランス人女性。この記録は20年間破られていない。ちなみに、現在存命中の最高齢者は、117歳の日本人女性とみられている。若々しい高齢者が増えた分、最高寿命が延びてもよさそうなものだが、これまでに115歳を超えた人は、世界でほとんど確認されていない。「寿命の壁」とでもいうべき限界があるようだ。

     こうした事実が認識されたのは最近のことで、なぜ115歳を超えることがこんなにも難しいのか、不明な点ばかりだ。今のところ確実なのは、80歳前後まで若々しく生きるための方策は、最高寿命の延長にはつながらないということだ。100歳以上の人の余命を延ばすための研究は、圧倒的に不足している。ただ、そもそもそこまでの長寿の実現を人類が目指すべきなのかどうか。そこには議論の余地がありそうだ。(動物行動学者)=次回は3月6日掲載

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