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トヨタの電動化は単なるエコ化じゃない! 小林可夢偉も絶賛の「GRスーパースポーツコンセプト」の期待感

情報提供:カートップ

夢物語では終わらせない本気度がひしひしと伝わる!

 振り返れば2018年1月は、CESのプレスデー直後の同週に東京オートサロンが開幕するという、自動車メディアにとって嬉しいんだか悲しいんだかよくわからない多忙なスケジュールとなったのだが、トヨタはこの2つのショーをじつに鮮やかに操ってみせた。振り返れば2018年1月は、CESのプレスデー直後の同週に東京オートサロンが開幕するという、自動車メディアにとって嬉しいんだか悲しいんだかよくわからない多忙なスケジュールとなったのだが、この2つのショーをトヨタ自動車はじつに鮮やかに操ってみせた。

 まず昨年12月、同社豊田章男社長が登場しての、来る電動化に向けて発表されたパナソニックとの車載用角形電池事業における協業の検討開始は思えばそのイントロだった。ここで、トヨタは電動化に本気で取り組んでいるのだという姿勢を示し始める(厳密に言えば以前にだってそれを示唆するような発表はたびたびなされていたのだけど、豊田章男社長ご本人が登場しての発表はやっぱり重みが違う)。

 続いて日を置かずに同氏の口から発表された内容がさらに拍車をかける。ズバリ「2025年までに、グローバルで販売する全車種において、エンジン車のみの車種はゼロとなる」というのがそれだ。

 むろん、これはキーワードだけを切り取るならばなかなかにセンセーショナルで過激にも聞こえてしまうのだけど、真意としてはトヨタのクルマすべてがEV化する、というようなことではない。「車種ごとに何らかしらの電動技術パワートレーンを採用したグレードを必ず設定する」ということであって、エンジン車がトヨタからなくなるということでは断じてない。しかし、この発表は散りばめられたEVがらみのキーワードのみが切り取られたりもし、世間を賑わすには十二分な内容であったのは事実だ。

 というわけで散々ザワついた2017年末からさらに年をまたいで、まさに2018年1月、CESのトヨタブースにて発表されたのが「e-パレット コンセプト」。

 完全なる電動パワートレインに加えて完全自動運転機能を持つこのモビリティは、簡単に言えば無人運転のバスみたいなものなのだが、用途はバスだけに留まらない。ユニットの大きさは大・中・小と多彩に展開され、大サイズは人を運ぶ移動用のバス、小サイズはピザのデリバリーなどに、と、商業用途の可能性は無限大だ。

 これが絵空事ではない証拠として、トヨタはこのプロジェクトにはすでに賛同しているパートナーがいることも示し(ライドシェア部門ではUber、物流はAmazon、物販ではピザハットなど)、コンセプトカーでありながらも商品化をしっかりと見据えていることも暗示している。

「e-パレット コンセプト」側面のパネルは、複数のデザインをプログラミングすることが可能なようで、様々なグラフィックを表示する。複数の企業が1台をシェアすることもできそうだ。もちろん広告媒体としても優秀だろう。

 これでトヨタの電化・自動運転化はある種、断定的に思われた。しかし、東京オートサロンにて、トヨタ自動車株式会社の副社長に新就任し、またガズーレーシング・プレジデントでもある友山茂樹さんから発表されたのは、弩級のスポーツカー「GRスーパースポーツコンセプト」だったのだ。

 これは、トヨタが自社のモータースポーツ活動「GAZOO Racing」の一環として参戦しているWEC世界耐久選手権に同社がドライブさせているハイブリッド・レーシングカー「TS050 HYBRID」のパワーユニットをそのまま使用したスポーツカー(!!)で、なんと、驚くべきことに公道での走行を視野に入れて開発されているという(その証拠に前後にはナンバープレートを付けられるスペースまで御丁寧に用意されていた)。

 そして、その発表後に行なわれたトークショーでは、友山副社長の口から直々に「市販化します」との言葉が語られたのだ。

 友山さん曰く、「e-パレット コンセプト」は幌馬車、「GRスーパースポーツコンセプト」は競走馬であり「愛馬」になる存在にもなる、とのこと。トヨタは電動化・自動化に向けても本気だが、ハンドルを握るドライバーをワクワクさせるようなクルマづくりを決して見捨てると言うわけではない、むしろもっとすごいものを作るから楽しみにしていてね! と、ものすごいオファーを投げかけたのだ。

 じつはこの「GRスーパースポーツコンセプト」の後方には、カーボンむき出しのクルマが一台展示されていた。それこそが「テストカー」で、すでに文字どおりテストを行っている=走行を始めている。

 本来は、テストカーをそのままショーに出せば良いではないか、と言うハナシだったが、「こんなカッコ悪いクルマをショーに出せるか」という社内議論の末(こんな過激な議論がなされたことを発表する時点で素敵だ)、通常、市販車ならば年単位で費やすデザイン期間を、納品まで含めて2カ月で完成させたという。

 むろん値段も、そして発売時期も明確にはされていないが、実際にTS050 HYBRIDをレースでドライブし、2018年もWECに参戦することが決まっている小林可夢偉選手も「発売されたら買います」と断言。じつは先述のテストカーにも試乗済みだそうで、「めちゃくちゃ面白いクルマですよ!」とのこと。

 幸運なことに、このテストカーのシートに座らせてもらうことが叶ったのだが、ヒップポイントよりもペダル位置が上にある、つまり脚をお尻より高い位置に配置した弩級のフォーミュラ・ドライブ・ポジション。身体がコクピットに埋まるようになっているから、ステアリングの隙間から前方を見るような状態で、なんというか、もんのすんごいスパルタンなシロモノであった。

 これが以降、どういう進化を遂げて行くのか、どんなプロジェクトになるのか。ブースでお話しした同社GRマーケティング部・部長の北澤重久さんの言葉と笑顔がとても印象的だった。

「やっぱり自動車会社は、ワクワクするものを作らなきゃね!」

 この「GRスーパースポーツコンセプト」は、2月に開催される「大阪オートメッセ」にも展示される。TOYOTA GAZOO Racingブースでは、その他にトークショーも多数開催される予定だ。


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