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第103回全国高校野球選手権

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’18センバツ下関国際 第1部/1 敗戦の悔しさ胸に奮起 /山口

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悔しさを糧に厳しい練習に励む下関国際ナイン 拡大
悔しさを糧に厳しい練習に励む下関国際ナイン

 <第90回選抜高校野球>

 2017年夏、下関国際が創部以来初めてたどり着いた甲子園の夢の舞台は、あっけない幕切れを迎えた。

 8月13日の第2試合。三本松(香川)に4-9で敗れた試合の時間は大会最短の1時間39分。一回表から先行される展開に、山口大会で見せた粘り強さは鳴りを潜め「下関国際の野球が全くできなかった」と選手たち。坂原秀尚監督(41)も「本当に悔しい負け方だった」と振り返る。

 試合後、宿舎の食堂で意気消沈のままミーティング。翌日、下関に帰る新幹線の車中も無言の選手たちから、甲子園初出場の達成感は消えていた。しかし、その表情の奥に坂原監督は、逆境に燃える心を感じ取り「もしかしたら、この子たちともう一度甲子園に来られるかもしれない」とひそかに感じた。

 チームは「甲子園に戻って、次は勝つ」と誓い、センバツ出場権の重要な目安となる秋の中国地区大会優勝に目標を定めた。県予選開始は1カ月後。下関に戻った翌日、ナインは練習場に集まった。

 練習前のミーティングで、浜松晴天(そら)選手(2年)が主将に名乗りを上げた。坂原監督によると、1年の夏からレギュラーを張る甲山達也選手(同)や、川上顕寛(たかひろ)選手(同)ら、他にも主将候補はたくさんいた。だが、「何もかもが終わった感じだった」(浜松選手)食堂のミーティングから僅か2日後、チームメートの前で「自分がやるから」と宣言した意気込みを買い、異論を唱える者はいなかった。

 引退した3年生部員は、卒業まで練習をサポートするのが下関国際の伝統だ。早朝からバッティングピッチャーを務め、練習道具の修繕もして、現役選手と変わらぬ姿勢でグラウンドを走り回る。植野翔仁(しょうと)前主将(3年)は「悔しい思いをした3年生だからこそ、伝えられることがある」。バトンを受け継いだ浜松新主将は「出るだけではなくて、甲子園で勝つための練習をしていこう」と声を出した。新チームがスタートを切った。

    ◇

 第90回記念選抜高校野球大会に下関国際(下関市)が挑む。昨夏の甲子園の初戦完敗をはじめ、敗戦の度に学び、壁を乗り越えてきたナインは、初めての春の舞台で勝利を目指す。第1部は、悔しさを糧に成長する軌跡をたどる。

〔山口版〕

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