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石牟礼道子さん死去

水俣の魂つむぐ(その2止) 世界文学に昇華

石牟礼道子さんの主な著作

 石牟礼さんの訃報に、作家や芸術家からも惜しむ声が相次いだ。

 毎年、熊本市で開かれる「石牟礼大学」にかかわっている詩人の伊藤比呂美さんは、「石牟礼さんはピュアな人とよく言われるが、私は生きるどう猛さを感じていた。それは、人間の生き死にを見つめてきたからだと思う。人間は穏やかに生きているだけではないと分かっていた」と話す。そして、「苦海浄土」をはじめ、作品には食べものがよく登場すると指摘する。「『苦海浄土』があれだけ心を打つのも、考えられないほど美しい文章で、食べるものを通して、生き死にを見つめたからだと思う。本当に命と言葉を全身で見据えてきた人でした」

 作家の池澤夏樹さんは、個人編集する「世界文学全集」に「苦海浄土」3部作を日本人作家作品として唯一収録。池澤さんは「文学の力で社会を解明し、社会のあり方をさぐった生粋の文学者だった。辺境から発信し、近代化に抵抗し、弱い者の立場に立ち続けた。水俣にとって石牟礼道子がいたことは『幸運』だったのかもしれない。新しい原稿が読めないのは残念だが、文学者には残した作品を読むことができる。他を差し置いても、石牟…

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