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待ち遠しい

/52 作・柴崎友香 題字・画 赤井稚佳

=画・赤井稚佳

前回までのあらすじ

 春子は初めて五十嵐の過去を聞いた。五十嵐は大卒後に勤めた証券会社を辞め、バーを開いた。当時、一緒に住んでいた女性には愛想を尽かされて別れたという。今はバーを閉め、所有するマンションや株の利益で暮らしているらしい。

春子の心、ゆかりの思惑

 フードコートは、見慣れてくると、家族連れ以外にも高齢者が多いことに、春子は気づいた。仲のいいおじいちゃんおばあちゃんといった感じの組み合わせもいれば、一人で不機嫌そうな顔でうどんをすすっている男性もぽつぽつといた。その人はずっと一人で暮らしてきたのだろうか、以前は家族がいたのだろうか、それとも今も家族と住んでいるがここで一人で食べているのか、と春子はつい想像をめぐらせてしまった。

「ちゃんと、って、どこまでがちゃんとで、なにがちゃんとしてないか、わからないじゃないですか」

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