
W杯第4戦で、後半距離で力走する渡部暁斗=ノルウェー・リレハンメルで2017年12月3日、宮間俊樹撮影
Features・平昌の主役たち
Vol.06 ノルディック複合 個人ノーマルヒル 渡部暁斗 心揺さぶる王道の走りを
<フィーチャーズ>
(14日午後3時~ 飛躍、午後5時45分~ 距離)
4年前のソチ五輪の銀メダリストは、平昌に向け「金メダルを取ることしか考えていない」と公言し続けてきた。重圧に身をさらし、それでも勝ち切ることに価値を見いだしているからこその発言だ。「実力としてはこれまでで今が一番、ナンバーワンに近い」と言い切る日本のエースが、世界の「キング・オブ・スキー」の称号を取りに行く。
かつて荻原健司(現北野建設スキー部ゼネラルマネジャー)らを中心に1992年アルベールビル五輪、94年リレハンメル五輪で団体2連覇を果たし、複合が日本の「お家芸」と言われた時代は、前半飛躍(ジャンプ)で大きくリードし、後半距離(クロスカントリースキー)で逃げ切る必勝パターンがあった。だが、渡部暁は逃げても強い、最後まで競り合っても強いというオールラウンダーを追求し、事実、それに近づいてきた。
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