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福島第1原発

廃炉の記録、次世代に 現場で3年半撮影

事故の痕跡が色濃く残る福島第1原発3号機=2016年9月、東京電力提供、西澤丞さん撮影
西澤丞さん

 写真家の西澤丞(じょう)さん(50)=群馬県高崎市=が来月、東京電力福島第1原発の廃炉作業が行われている現場を3年半にわたって撮影し続けた写真集「福島第一廃炉の記録」(みすず書房)を出版する。防護服姿の作業員や復旧が進む様子など約150枚が時系列に沿って収められており、西澤さんは「現場をありのまま伝えたい」と話している。

 西澤さんは約15年前から、製鉄所や高速道路の建設工事など「日本の現場」をテーマに撮影してきた。2011年3月、福島第1原発事故が発生。その後、東電が公表する写真は不鮮明であったことから、「現場の様子がきちんと伝わる写真を次世代に残したい」と考えたという。東電と交渉を重ね、月1回程度、現場を撮影することになった。

 防護服と全面マスクを身につけ、14年7月に初めて現場に足を踏み入れた。まだ敷地の海沿いには、がれきがあり、事故の痕跡が色濃く残っていた。作業員にカメラを向けると「何を撮ってんだ」と、にらまれたこともあったという。

 西澤さんは汚染水の浄化装置内部や、浄化後の水を保管するタンクの建設現場などで撮影を続けている。時間の経過とともに、復旧工事が徐々に進むのを感じた。敷地内の除染が進み、多くの作業員の服装が防護服から一般の作業服に変わった。休憩所からは笑い声も聞こえるようになった。

 だが、原子炉建屋周辺の放射線量はいまだに高く、その現場では今も厳しい作業が続く。西澤さんは「廃炉は今の世代では終わらず、事故を風化させるわけにはいかない。これからも撮影を続けたい」。【柳楽未来】

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