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 2月も半ばを過ぎ、関東から九州の太平洋側を中心に本格的な花粉シーズンを迎えようとしている。記録的な寒波の影響で「飛散開始時期が遅れる可能性がある」との予測もあるが、備えあれば憂いなし。今シーズンの傾向と対策をまとめてみた。

     関東以西では既に、少ないながらも花粉は飛び始めている。日本気象協会がまとめた2018年春の花粉(スギとヒノキ、北海道はシラカバ花粉)の飛散予測(2月15日現在)によると、東北から近畿、四国までの広い範囲で、前シーズンの飛散量を上回る見込み。特に東北は前シーズン比で「非常に多い」(210%)、関東甲信と四国は「多い」(150%)と予測されている。

     ●加湿して「共存」

     「今年の飛散量はここ10年の平均でみると例年並みだが、昨年は少なかったので多く感じるかもしれない。これまで発症していない人も油断せず用心してほしい」と、花粉症に詳しい日本医科大大学院の大久保公裕教授は話す。マスクやめがねをする▽髪の長い人は結ぶ▽帽子をかぶる▽コートやジャケットは表面がつるつるしたものを選ぶ--といった、まずは体に付けないようにすることが基本だ。

     家では衣服や床に付いた花粉を舞い上げないよう、加湿を心がける。外出から帰ったら霧吹きなどを使って玄関で服を湿らせ、室内は湿度を50~60%に保つ。「湿気で重くなって床に落ちた花粉は、寝室など空気が動かない場所では舞い上がることはないので吸い込まなくて済む。花粉をゼロにはできないので、付いた花粉は動かさず『共存』するのがポイントだ」と大久保教授。皮膚や粘膜の乾燥を防ぎ、花粉による刺激を受けにくくする効果もあるという。

     ●年取るほど楽に

     いまや「国民病」ともいわれる花粉症だが、世代が上がるほど「軽症」と感じる人が多いようだ。ロート製薬が昨年11月に行った、大人500人、子ども500人を対象にした花粉症の実態調査では、60代以上の4人に1人が「年齢を重ねるにつれて楽になってきた」と答えている。

     調査を分析した大阪府済生会中津病院免疫・アレルギーセンターの末廣豊・大阪乳児院長はその理由を「免疫系の衰え」と「乳幼児期の環境」だと説明する。異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系は、個人差はあるが、だいたい50歳前後から衰えてくる。「花粉の抗原を『異物』と認識する能力が衰えることで、アレルギー感作が起きにくくなると考えられる。だから、年を取っても症状が続いているのは『若い証拠』ともいえる。また、60代以上の方が過ごしてきた環境は、清潔な現代に比べてきれいでなかったことも関係しているでしょう」という。

     調査では花粉症の子どもの85・2%が親のどちらか、もしくは両親ともに花粉症だった。一方で、11・2%の子どもが、両親のどちらとも花粉症ではないのに発症している。末廣院長は「子どもの症状は、ぼーっとしているなど他人からは分かりづらいという特徴があり、特に親が花粉症でない場合は気付くのが遅れてしまう」と指摘。子どもは自分から言葉で症状を伝えることが難しいため、普段から周囲の大人が気を配ることが大切だ。乳幼児期はまず発症予防のため、大人同様に花粉を体に付けない▽室内への花粉の侵入を防ぐ▽肌の保湿ケアをする--といった対策を心がけたい。

     ●男性向けグッズ

     世代や男女を問わず症状に悩む人が多くなるにつれ、マスクやめがねなど花粉を避けるグッズには女性向けや男性向け、子ども用とターゲットを絞った商品も増えている。花粉ガードスプレーにも今シーズン、「FOR MEN」(男性用)とうたう商品が登場した。

     スプレーは顔や体に吹き付けて静電気の発生を防ぎ、花粉やウイルス、微小粒子状物質「PM2・5」などを寄せ付けなくする。鼻に塗るクリームより手軽に使用でき、近年人気が高まっている。「症状を自覚する人は男女同じくらいなのに、購入者の約7割は女性のため、これまでの商品は女性を意識したものがほとんどだった」と、発売したアース製薬ブランドマーケティング部の三好里奈係長は振り返る。そこで、男性が気になるベタつき防止や消臭の効果を高め、手に取りやすい紺色の缶にしたスプレーを商品化した。

     「デキル男」「カワイイ女」「メガネ男子」、1歳半から使える「はじめて」など15種類の「贅沢(ぜいたく)マスク」シリーズを販売する原田産業は「市販の『女性・子ども用』のマスクは小さめにできており、ひもが耳に当たって痛い、化粧が取れるなどの悩みがあった。女性社員の発案で男性用より幅の狭い大人の女性向けマスクを作ったところ、ぴったりしたサイズで小顔に見える効果もある、と口コミで広まった。『カワイイ』の言葉に抵抗があるというご意見もいただいたが、今は商品名より中身で評価されている」と話す。細かく対象者を分けることで「3割の男性客にも浸透し、選んで買っていただけるようになった」と効果を語る。【銅山智子】

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