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教えてもらう前と後

田中角栄が残した言葉はなぜ現代人に響くのか

=MBS提供 

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 総理大臣としてだけではなく、人物そのものが日本に多大なる影響を与えた唯一無二の存在である、ともいわれる田中角栄。さらに彼に関する本が、2015年ごろから売れに売れている。「教えてもらった前と後で、見る目が変わります!」を合言葉に、滝川クリステルと学ぶ番組「教えてもらう前と後」(MBS・TBS系、毎週火曜日放送)の2月13日放送の2時間スペシャルでは、稀代の政治家・田中角栄が遺した数々の金言を通して、伝説の政治家の真の姿に迫り、その人気の秘密をひもといた。 

「政治は数、数は力だ。そして力は金だ」

 1972年(昭和47年)、54歳で総理大臣となった田中角栄は就任直前に出版した「日本列島改造論」で、大都市と地方の格差をなくすための壮大な構想をつづっていた。その策として、高速道路と新幹線網の整備を打ち立てた角栄。そこには、最近開通した北陸新幹線や北海道新幹線を含む新幹線網の計画のほか、リニアモーターカーの構想など、未来を見通した内容が書かれていた。

 角栄は常々「政治は数、数は力だ。そして力は金だ」と言っていた。これは、金と力は有権者の要求に応えるための手段だ、という意味。「目白詣で」と呼ばれていたエピソードがそのことを裏づける。

 当時、連日400人もの人たちが角栄に陳情するため、東京・目白の自宅を訪れていたという。特に地元・新潟の人たちにとって、バスで東京観光を楽しんだ後、目白の田中邸を訪れて陳情するというコースが定番だったようだ。

 角栄はその陳情に必ず返事を出すことを心がけていたという。そこには、「結果が相手の希望通りでなかったとしても、《聞いてくれた》と思ってもらえるように」という細やかな配慮があった。

 「できる」「できない」を必ずその場で判断していた角栄が1件にかける時間はおよそ5分。そして400件の陳情が終わると、最後に角栄自らが並び順を決めて記念撮影をしていたという暖かいエピソードも伝えられている。

「祝い事には遅れてもいい。ただし葬式には真っ先に駆けつけろ」

 1976年(昭和51年)、ロッキード事件で元総理大臣が逮捕されるという前代未聞の事態に日本中が震撼する。逮捕の後、メディアから姿を消した角栄は、5年後、田原総一郎のインタビューに応じていた。

 このインタビューがきっかけで政治ジャーナリストの道へ進んだという田原は、「構想力、行動力はすごいです。他に誰もいません。僕が今まであった政治家の中で、田中角栄が文句なしに一番すごい」と語る。

 新潟には銅像が立つほど特別な存在である角栄。それについて田原は「角栄が新潟に帰ると駅前にたくさんの後援者が集まってくるんです。彼はその人たちの名前をちゃんと覚えているんですよ。あの記憶力はすごかったですね」

 さらに、「人心掌握力」という面でも角栄は誰よりも優れていたと田原が教えてくれた。

 冠婚葬祭で「葬儀」を最も重視していた角栄は、「祝い事には遅れてもいい。ただし葬式には真っ先に駆けつけろ。人が悲しんでいる時に寄り添うことが大事なんだ」といい、葬儀場に真っ先に駆けつけて人目もはばからず涙し、故人をしのんだという。そして葬儀から1週間が過ぎたころには、「花が枯れるころ、遺族の悲しみがつのるもんだ」といい、新しい花を贈っていたそうだ。

 良くも悪くも「政治家らしい政治家」だったと言える田中角栄。彼は自らの政治哲学についてこう語っていた。

「世の中は白と黒ばかりではない。敵と味方ばかりでもない。真ん中にグレーゾーンがあり、そこが一番広い。天下というものは、このグレーゾーンを味方につけなければ決して取れないのだ」

「清濁」を併せ呑む人柄で幅広い年代から愛された角栄。角栄の口癖だった「まぁそのぉ」を、ダミ声でモノマネをする人が日本中にたくさんいた。

 それだけ親近感を感じさせてくれる総理大臣、次はいつ現れるのだろうか。


 「教えてもらう前と後」の内容をもう一度おさらいして深まる確かな知識「5分で読める!教えてもらう前と後」はこちら(http://www.mbs.jp/mbs-column/maetoato/)。

 番組をもう一度ご覧になりたい方はこちら(https://dizm.mbs.jp/

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