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第94回センバツ高校野球

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2018センバツ乙訓 支える人々/2 木村雅浩トレーナー(50) 勝つ集団へ体をケア /京都

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アップをする選手を見て、体の反応やキレを確認する乙訓の木村トレーナー=京都府長岡京市の同校グラウンドで、礒野健一撮影 拡大
アップをする選手を見て、体の反応やキレを確認する乙訓の木村トレーナー=京都府長岡京市の同校グラウンドで、礒野健一撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

 乙訓野球部の毎週月曜の練習は、木村雅浩トレーナー(50)の特別メニューから始まる。ウオーミングアップで繰り返すさまざまなパターンのダッシュやジャンプなどの動きで、瞬発力やスタートの反応を確認し、体のキレや調子も見抜く。「いいエンジンになってきたね」。にっこり笑い、部員たちに次のトレーニングを指示した。

 宇治高(現立命館宇治)野球部出身。山口県の徳山大を経て1989年に社会人野球のJR西日本に入社し、投手として活躍した。しかし、肘を痛めて手術をし、満足できる結果を残せないまま、27歳で引退した。

 手術後のリハビリ施設で「スポーツトレーナー」の仕事を知り、「けがをしたからこそわかることがある」と、その道に進むことを決意した。鍼灸(しんきゅう)師の資格を取り、自らの野球経験と運動学を組み合わせた治療法やトレーニング方法を確立させた。社会人野球チームのほか、プロ野球元広島の嶋重宣選手、フィギュアスケートの町田樹選手らのトレーナーも務めてきた。

 乙訓野球部を担当するようになったのは2年半前。市川靖久監督(35)に「勝てる組織を作ってほしい」と依頼され快諾した。「選手のケアをするだけでなく、部全体の食事や健康管理への意識を高め、全員で勝つ集団になる目標は、私の理想でもあった」と振り返る。

 週に1度、練習に参加し直接指導するほか、日々のトレーニングメニューの指示も出す。練習や試合では90分おきにバナナやおにぎりで糖質を摂取することも課している。

 「脳が疲労し糖質が減ると思考力や集中力が低下する。試合開始から90分、つまり終盤にエラーが多いのはその影響。逆に糖質を補給すれば疲労した相手に対し有利になる」と説明する。筋トレも「利き腕によって偏る左右のバランスを整え、疲労を取るのが目的。筋力アップは副産物」と語り、無理なウエートトレーニングを戒める。

 木村トレーナーの指導もあり、部員の平均体重は昨秋から冬にかけ約4キロ増えた。「身につけたパワーを、どうスピードに変換していくか。成長が楽しみ」とセンバツでの活躍に期待する。【礒野健一】=つづく

〔京都版〕

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