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第103回全国高校野球選手権

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智弁和歌山 兵庫のおっちゃん、見守り10年 大久保さん「控え選手こそ応援」 /和歌山

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メモ帳とペンを手に応援する大久保一志さん=和歌山市冬野の智弁和歌山で、木原真希撮影 拡大
メモ帳とペンを手に応援する大久保一志さん=和歌山市冬野の智弁和歌山で、木原真希撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

 第90回記念選抜高校野球大会に出場を決めた智弁和歌山にはこの10年間、練習や試合で頻繁に応援に訪れる“名物おじさん”がいる。兵庫県西宮市の会社員、大久保一志(かずし)さん(50)。選手にもざっくばらんに声をかけて打ち解け、甲子園では応援団とともにアルプス席から声援を送ることを心待ちにしている。【木原真希】

 「その球とれたんちゃうかー。もういっちょ!」

 和歌山市冬野の智弁和歌山グラウンドでは守備練習に励む選手に、フェンスを隔てたバックネット裏から大久保さんの大きな声がかかる。その声に呼応するように、選手からも「もういっちょ!」と声が上がった。

 智弁ファンになったきっかけは2008年夏の甲子園でアルプススタンドから観戦していた時、1年生の野球部員に「おっちゃんも一緒に応援しよう」と声をかけられたことだった。高校野球ファンとして甲子園で何度も観戦してきたが、球児から声を掛けられたのは初めて。「一緒に応援できたことがうれしくて」和歌山に足を延ばし、練習や試合で応援を始めるようになった。

 現在は週1回のペースで智弁和歌山を訪れる。選手の動きや気付いたことをノートにメモする熱心さだ。練習後には、グラウンドの外に飛んでいったボールを選手と一緒に探しながら「最近はどう」「今日の球はよかったね」などと一人一人に声をかける。

 中学まで球児だったという大久保さん。「うまくなかったので続けるのを諦めた。だから、試合に出られへん選手も頑張っているところを見つけて声をかけてあげたい」と選手へのまなざしは優しい。

 今春のセンバツも、「定位置」と決めている応援団の太鼓の後ろから観戦するつもりだ。「普段応援している選手の名前が甲子園のボードに表示されるのが格好良くて仕方がない」。あふれんばかりの“智弁愛”で選手たちを見守っている。

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