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旧優生保護法を問う

旧優生保護法下で不妊手術を強制された障害者らの記録に関する毎日新聞の全国調査で、強制手術を受けた人の約8割に当たる1万2879人の資料が確認できなくなっていることが判明した。「記録のない被害者」をどう特定し、救済につなげるか。

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旧優生保護法

57年、国が「優生手術」増を要請 都道府県に 予算消化促す

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京都府立京都学・歴彩館に保管されていた、旧厚生省精神衛生課長名で全国に送付された文書=同館で2018年2月15日撮影
京都府立京都学・歴彩館に保管されていた、旧厚生省精神衛生課長名で全国に送付された文書=同館で2018年2月15日撮影

 国家予算で障害者への不妊手術を強制した旧優生保護法(1948~96年)をめぐる問題で、厚生省(当時)が57年、手術件数の少ない県を暗に批判した上で、手術実施に伴う費用が国の予算を下回っていることを理由に各都道府県に件数を増やすよう求める文書を送付していたことが判明した。前年の56年は、それまで増加傾向にあった全国の強制手術件数が初めて減少に転じていた。専門家は文書が送付された背景に「予算枠を減らしたくない役所の論理」があったと指摘している。

 文書は手書きの計2枚で、旧厚生省公衆衛生局精神衛生課が57年4月27日に作成。同課の課長名で差し出され「各都道府県衛生主管部(局)長」宛てになっている。同省と都道府県の担当者間で交わされた書簡の一つとみられ、京都府立京都学・歴彩館(公文書館)に保管されていた現物の写しを毎日新聞が入手した。

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