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終わらぬ憎悪

コソボが独立宣言してから17日で10年。紛争と紛争を生んだ民族間の憎悪を引きずり、国としての歩みは思い通りに進んでいない。欧州で「最も新しい国家」の現状を追った。

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終わらぬ憎悪

コソボ独立10年/5止 祖国再生へ若者の挑戦

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「コソボ版グーグル」を運営するカハニさん=プリシュティナで2018年2月13日、三木幸治撮影
「コソボ版グーグル」を運営するカハニさん=プリシュティナで2018年2月13日、三木幸治撮影

 失業率が3割を超え、旧ユーゴ7カ国では最貧国のコソボ。国外に出るにもビザ取得に時間がかかり、多くの若者は「孤立感」を深める。だが紛争前後に海外に渡った若者たちが帰国し、祖国を変えようと動き始めた。

 「バスの時刻表すらインターネットで検索できなかったんだ。信じられる?」。IT企業「ジラーファ」創業者のメルギム・カハニさん(37)は苦笑した。コソボで高校を卒業後、米国でITを学んで2013年に帰国。だが、アルバニア語が主要言語で人口180万人と小さいコソボには、グーグルもアマゾンも進出していなかった。「それなら俺がやってやる」

 だが、ネットの検索エンジンを作ろうにも、多くの店舗や会社はホームページすら持っていない。1軒ずつ店を回って情報を集めるところから始め、約8万件の情報を掲載する「コソボ版グーグル」を作った。今後はアルバニア系住民が住むアルバニア、マケドニアに進出予定だ。「マイナーな国だからこそビジネスチャンスがある」

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