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旧優生保護法を問う

目前に逃れた恐怖 説得の母「ごめんね」

「障害者が結婚すること、出産することを自由に決められる社会を」と話す小山内さん=札幌市西区で、安達恒太郎撮影

 「もし手術を受けていたら、長男は生まれていなかった」。脳性まひの障害がある札幌市の小山内美智子さん(64)は、障害者への不妊手術を認めた旧優生保護法が施行中だった10代後半のころ、手術を受けさせられそうになった。同法の手術対象者に脳性まひは含まれず経緯は不明だが、当時の恐怖は忘れられない。

 1970年代初めで養護学校に通っていた17歳か18歳のころ、母が小山内さんを入院させるため荷物をまとめ始めた。「私が死んだら、生理の始末大変でしょ。心配で死んでも死にきれない。(学校の他の母親も)みんな言っている。(あなたも)子宮を取ってもらおう」。母の言葉に驚き、その必死の説得に心が揺らいだ。

 でも「1000分の1の確率でも、誰かと結婚して子どもを産める可能性があるかもしれない」と考え「夢を捨ててしまうのは、やっぱりだめ」と思い直した。タクシーで病院へ向かう直前、道路にうずくまった。「手術はいつでもできるから、今日は行かない」。懸命に訴えた。

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