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日本の現代演劇をリードした元劇団俳優座代表・演出家の千田是也氏の業績を顕彰し、遺族からの寄託を受けて毎日芸術賞演劇部門の寄託賞として創設された「千田是也賞」が、第20回の今年度で終了した。大笹吉雄、水落潔の両選考委員により毎年、力量と成果を基に気鋭の演出家1人が選ばれてきた。賞の軌跡を振り返る。
日本の演劇、背負って立つ 1~10回選考委員・水落潔氏
第1回の贈賞者は栗山民也氏であった。中堅演出家として際立った活躍を見せており、戯曲と真正面から向き合うケレン味のない演出を評価した。2回目は鵜山仁氏で栗山氏と同様、戯曲を深く読み込み観客にその面白さを伝える演出力は非凡であった。
3回目は小池修一郎氏で、宝塚歌劇団で演出家のスタートを切ったが、贈賞対象になった帝劇の「エリザベート」では、宝塚歌劇版とは違った独創的な舞台を作り出した。4回目は宮田慶子氏で「赤シャツ」「サラ」など喜劇作品で優れた演出を見せた。
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