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甲子園に金属バットが登場したのは1974年夏。木製より「折れにくく経済的」という理由だった。一方で、強い打球を受けた部員の事故も増えた。日本高野連は打撃投手にヘッドギアの着用を義務づけている。ほかにも、心臓の打撲を防ぐ「胸部保護パッド」や打者の脚や肘を守るガードなど、球児が身につける防具は年々増えている。最近では、顔面を守るフェースガードやスポーツ用眼鏡も人気だという。
フェースガードは、捕手マスクのような顔全体を覆う用具。内野守備の際、強い打球やイレギュラーバウンドによる負傷を防ぐ。4500円(税抜き)で販売するスポーツ用品大手のミズノは「10年以上前から販売はしていたが、最近注文が相次いでいる」といい、10年前より約20倍の売れ行きだという。硬球に不慣れな新入部員や、打球でけがをした経験のある選手が恐怖感を取り除くために使う。
二刀流の大谷翔平(エンゼルス)が打撃時に手を守るためにつけた「手甲ガード」も、高校野球では試合使用が認められていないにもかかわらず、需要が高まっている。同社の南裏智さんは「高校野球ができるのは実質、2年半。『貴重な時間をけがで棒に振りたくない』という選手や指導者の意識の高まりが用具の多様化につながっている」と話す。
滋賀県立の水口東では、トスバッティングでトスする部員は、必ずスポーツ用眼鏡をかける。村田潤平監督(34)は「高性能の打撃マシンなど設備面では私立校にかなわない。それでも手の出せる範囲で『安全』が得られるのなら惜しみたくない。特に目の負傷は影響が大きいから」と言う。1個1000円程度で、保護者から集めた会費で4個購入して交代で使っている。
部員たちの意識も高まり、防護ネットから体が出ないように「椅子に座ってトス」など自主的にルールを作り、バント練習では剣道部からもらった「小手」をつけることも。昨夏は部員50人だれも欠けることなく、78年の創部以来初の滋賀大会で4強入りした。甲子園こそ逃したが、藪下和真・前主将(18)は「まずは思い切りプレーできる体があってこそ。うまく用具を使ってけがなく高校野球を終えられた」と振り返る。
時代とともに安全意識は高まり、用具の多様化が進む。【前本麻有】=つづく
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