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我らが少女A

/205 第6章 13=高村薫 多田和博・挿画監修

 合田はとっさに午後四時前という時刻を確認する。浅井隆夫がわざわざ霊園の管理事務所を早退して警大まで来たところから察するに、また忍が何かトラブルを起こしたか。報告では、浅井は動揺した様子で、用件も告げないまますぐに立ち去ったということだ。

 合田さんは浅井と因縁もあるし、うちの若い衆の話では被害者意識が相当強いようですから、ここは様子見されたほうがいい。必要なら、うちの者を行かせますから。長谷川管理官は言い、その場は合田もそうさせていただきますと応じたが、東京メトロの後楽園駅のホームに立ったときには、気持ちが勝手に動いて池袋行きに乗っており、高田馬場から拝島行きの西武新宿線で花小金井駅へ向かっていたのだった。特段何かにこころを決していたわけではなく、野川事件の捜査に手を出すつもりもなかったにもかかわらず、浅井への気持ちを抑えられない自分に、…

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