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マーガリン

低「トランス脂肪酸」強調 相次ぐ新製品

明治は3月以降、マーガリンのパッケージにトランス脂肪酸低減を強調する表示を付ける=東京都内で2018年2月、竹地広憲撮影

 明治などの乳業大手各社が、家庭用マーガリンを相次いでリニューアルする。米国で今年6月以降、心疾患のリスクを高めるとされる「トランス脂肪酸」を多く含む「部分水素添加油脂」の使用が規制されるのを前に、同油脂を使用していない商品をアピール。消費者のマーガリンに対するマイナスイメージを払拭(ふっしょく)し、需要回復を図るのが狙いだ。

 マーガリンは、精製した油脂に粉乳や食塩などを加えてつくる。油脂は、主に大豆油やなたね油、コーン油などの植物油が使われるが、従来は、これらの油脂からマーガリンを作る際にトランス脂肪酸が多く含まれる「部分水素添加油脂」を加えていた。マーガリン特有のなめらかさや風味作りのためだった。

 しかし、米国が規制導入を決めた2015年以降、国内でも消費者のマーガリンに対するイメージが悪化。顧客離れで市場が約2割も縮小したため、国内乳業各社は食感を損なわない代替油脂の開発を進め、「部分水素添加油脂」を使わないマーガリンを実現した。

 明治は3月1日以降発売する「コーンソフト」など家庭用マーガリン全10種類で同油脂を不使用にする。雪印メグミルクも同1日から販売する「ネオソフト」など家庭用マーガリン全12品で、同油脂の使用を順次取りやめる方針で、いずれも商品パッケージには「部分水素添加油脂不使用」の表示を付ける予定だ。

 雪印と明治の大手2社の新商品におけるトランス脂肪酸の含有量は、使用1回(10グラム)当たり0.1グラム程度。10年前の商品と比べて1割程度まで低減させた。油の高温処理など製造過程で微量に生じる分だけが残っているという。

 小岩井乳業は数年前からトランス脂肪酸の含有量が少ない商品を提供。市場が縮小する中でも「着実に顧客の支持を得てきた」(広報担当者)と話す。

 日本人のトランス脂肪酸の摂取量は、脂肪分の多い食事を取る欧米人に比べてそもそも少なく、国内では厳格な規制はない。ただ、6月に米国の規制が開始されれば、国内でもマーガリンに対するマイナスイメージが再燃する可能性もある。明治など各社の商品リニューアルには、そんな“風評被害”に先手を打つ思惑がうかがえる。【竹地広憲】

トランス脂肪酸

 魚や大豆など動植物に含まれる脂質の一種。自然由来もあるが、マーガリンなどに独特の粘りや風味を付けるために使う「部分水素添加油脂」をつくる際に、トランス脂肪酸が多く生成される。摂取し過ぎると、コレステロール増加などで心臓病のリスクを高めるとされる。米食品医薬品局(FDA)は2015年6月、部分水素添加油脂について「安全とは認められない」と結論付け、食品への使用を原則禁止すると発表した。

 トランス脂肪酸は油を使った高温調理などでも生成されるため、日本KFCホールディングスや日本マクドナルドなど揚げ物を扱う外食各社も、トランス脂肪酸が生じにくい油に替えるなどの低減策を進めている。

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