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音楽の窓から世の中を眺めて

ローエングリンは「守護者」なのか

写真提供:公益財団法人東京二期会 撮影:三枝近志

 これは、と思うオペラ公演は複数回鑑賞することがある。初日が終わった時には、「あと◯回見られる」と心にゆとりもあるが、いずれは楽日を迎える。感動的な公演であるほど、終わってしまうのが惜しくて、最後の一音にすがりつきたい気持ちになる。

 二期会「ローエングリン」の最終日も、そうだった。

 何と言っても、準メルクルさん指揮の東京都交響楽団の演奏が素晴らしかった。くめども尽きぬ泉からあふれだす音楽は、豊穣(ほうじょう)の海となってホールを満たし、歌い手たちの声と聞き手を包み込んでいく。幸福感に酔いつつ、この時が永遠に続いてほしいと願った。

 歌い手陣も大健闘。力強い男声合唱にも感銘を受けた。中でも、とびきりの存在感を見せたのが、清水華澄さん演じるオルトルートだった。私は、本コラムで前回「ローエングリン」を取り上げた時に、オルトルートへの思い入れを告白したが、清水さんの歌と演技は、まさに私の“オルトルート愛”に応えてくれるものだった。

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江川紹子

えがわ・しょうこ 神奈川新聞社会部記者を経てフリーライターに転身。その後、オウム真理教による一連の凶悪事件などの取材・報道を通じて社会派ジャーナリストとして注目を集める。新聞、週刊誌の連載やテレビの報道・情報番組のコメンテーターとして活躍。近年、クラシック音楽やオペラの取材、アーティストのインタビューなどにも取り組んでいる。Twitter:@amneris84 ‏

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