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松山市(夏目漱石「坊っちゃん」) まるで名画、松抱く小島

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 1895年、旧制中学の英語教師として松山に赴任した夏目漱石(1867~1916年)。名作「坊っちゃん」はわずか1年の松山生活から生まれた物語だ。市内にはゆかりの地が多く、沖合の小さな島「ターナー島」もその一つ。「坊っちゃん」がほめたたえた光景をこの目で確かめようと、松山を訪ねた。【清水有香】

 見渡す限りの青空が広がる。松山観光ボランティアガイド、石崎博隆さん(80)の案内でまず向かった先は、松山城のふもとにある国重文の洋館「萬翠荘(ばんすいそう)」。近くに漱石が下宿していた「愛松亭(あいしょうてい)」跡地がある。当時、友人・正岡子規に宛てた手紙で「眺望絶佳の別天地」と絶賛した場所だ。小説では「坊っちゃん」が数学主任「山嵐」に紹介される下宿先として登場する。

 そこから西へ10分ほど歩いた県庁前の交差点には、漱石が赴任した松山中学校跡の石碑が建つ。松山を去る時に詠んだ漱石の句「わかるゝや一鳥啼(いっちょうない)て雲に入る」も紹介されている。「春、北へ帰る鳥が雲から見えなくなる様子を表しています」と石崎さん。

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