米国

鉄鋼輸入制限 保護主義、世界に背 中間選挙を意識

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 トランプ米大統領が鉄鋼・アルミニウム製品に対する関税引き上げを表明した背景には、11月の中間選挙をにらんで政権浮揚を図りたい思惑があるとみられる。しかし、中国や欧州は反発を強めており、貿易摩擦が激化し世界の自由貿易体制秩序が揺らぐ可能性も出ている。

 「他国が我々の企業を、我々の雇用を破壊した。長年にわたり、そうしたことが起こってきた」。トランプ氏は1日、ホワイトハウスに国内鉄鋼・アルミ企業の幹部を集めた会合で、国内関連業界の衰退は中国など貿易相手国に原因があるとの考えを強調した。そのうえでこう念を押した。「関税が対応策になるんだな」。米鉄鋼大手USスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)は「イエス。(中国製品などの流入は)我々にとってモグラたたきゲームです」と即答した。

 米通商拡大法232条に基づく輸入制限発動には、米産業界や与党共和党、日本を含む同盟国が慎重な検討を求めてきた。それでもトランプ氏が発動方針の表明に踏み切ったのはなぜか。政権幹部の辞任が相次ぎ、政権運営への自信を支えてきた米株価も不安定になる中、11月の中間選挙をにらみ、支持層にアピールする狙いがあるとみられる。

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