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時代の波にもまれる日本企業や組織を描く「変革」第11部は、04年の球界再編問題から大きく変化してきたプロ野球のパ・リーグに迫る。

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第6部 伊藤忠商事/3 地熱発電、粘りの14年

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伊藤忠商事が手がけるインドネシアのサルーラ地熱発電所(同社提供)
伊藤忠商事が手がけるインドネシアのサルーラ地熱発電所(同社提供)

 インドネシア・スマトラ島北部のサルーラ地区に位置する世界最大級の地熱発電所。5月に3号機が稼働し、当初の建設計画を完了する。総事業費は約1700億円。伊藤忠商事が入札に参加してから14年の歳月を費やした。

 「本当にここに巨大な発電施設が建つのだろうか」。2006年に初めて建設予定地に足を踏み入れた電力事業プロジェクトアジアチーム長の中野久雄(50)は、現実感がわかずに戸惑った。首都ジャカルタから飛行機と車を乗り継いで約10時間。密林に囲まれた平地には田んぼが広がっている。「搬入道路の建設から始めなければ」。あぜ道を歩きながら、漠然とした思いを巡らせた。

 高い経済成長が続くインドネシアにとって、電源の確保は国家的な課題だ。伊藤忠は九州電力などとともに事業に参画。発電事業に本格的に乗り出す試金石となる案件だった。07年に契約し、当初は12年の完成を目指したが、壁が立ちはだかった。

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