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我らが少女A

/211 第6章 19=高村薫 多田和博・挿画監修

 薄い水色のワンピースと白いカーディガンに、白いパンプスと白いソックス。そのへんの女性誌から抜け出してきたような格好だという以外、忍には思いつく物語はない。十二年経(た)っても多磨駅の小野などは一目で分かるのに、栂野(とがの)真弓の顔がはっきりしないのはなぜか。インスタに流れた上田朱美の顔もよく分からなかったことを考えると、自分の脳はゲームやアニメのキャラクター以外の、人間の女の顔を識別する部分に欠陥があるのかもしれない。そんな自問自答をするうちに、駒沢公園のほうから歩いてきたスキニーパンツの女が五差路に着き、二人は顔いっぱいに笑みを弾(はじ)けさせる。これでよし。あのパンツのほうがSNSでやり取りしていた<etsuko>だ。

 二人の女は予約をしてあったようで、カフェの中二階のソファ席に坐(すわ)る。お昼時の混雑に紛れてあと…

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