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音楽プロデューサーの「時には昔の話を」

<1>巨匠ヘルベルト・フォン・カラヤンとの〝事件〟のような遭遇

ベルリン・フィルハーモニーを指揮するカラヤン=東京文化会館で1966年4月12日

 ユニバーサル・ミュージックでクラシック音楽部門のプロデューサー/ディレクターとして活躍し、世界的な巨匠の至芸や庄司紗矢香、五嶋龍ら若手アーティストの才能を日本の音楽ファンに紹介してきた篠原良氏。国内外の多くのアーティストから厚い信頼を寄せられ、その交流は多岐にわたる。そんな篠原氏にアーティストとの思い出を振り返ってもらう新連載「音楽プロデューサーの 時には昔の話を」がスタートします。「時には昔話を」とは、かつて担当していた歌手・加藤登紀子と一緒に制作した作品の題名であるという。最初の〝昔話〟は、20世紀の巨匠指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンとの初対面のほろ苦い思い出について。

 私がクラシック部門へ異動したのは、1987年のことでした。それまでのレコーディング・ディレクター(ちなみに加藤登紀子さんなどを担当してきました)から、全く異なる世界へ足を踏み入れたわけです。なぜ、異動してきたのかは別の機会に譲るとして、このジャンルでは、ずぶの素人でした。

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