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第103回全国高校野球選手権

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47人の赤鬼

センバツ・彦根東 第3部 野球部の歩み/下 悔しさ胸に再び大舞台 初勝利の昨夏から2季連続 /滋賀

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2017年夏、甲子園での波佐見との初戦で、九回裏2死一、二塁からサヨナラ右前打を放った岩本道徳選手(中央)を迎える彦根東の選手たち=阪神甲子園球場で2017年8月8日、藤井達也撮影 拡大
2017年夏、甲子園での波佐見との初戦で、九回裏2死一、二塁からサヨナラ右前打を放った岩本道徳選手(中央)を迎える彦根東の選手たち=阪神甲子園球場で2017年8月8日、藤井達也撮影

 <第90回選抜高校野球>

 甲子園には1950年春と53年春にセンバツで出場した彦根東。その後は県大会で好成績を残すも、あと一歩で甲子園を逃していた。しかし、2009年春に21世紀枠で56年ぶりに甲子園出場を果たし、11年に村中隆之監督(49)が就任すると、13年に夏初出場、17年夏に春夏通算5度目の甲子園で初勝利、18年春は初の2季連続出場と歴史を塗り替えてきた。

 50年と53年はそれぞれ0-6、0-4と完封負け。09年春は習志野(千葉)に4-5で惜敗したが、待望の初得点を果たし、応援ではアルプスを真っ赤に染めた大応援団が応援団最優秀賞を受賞。甲子園での健闘、大応援団の歓声を心に刻んだ当時の中学生たちがその後、校門をくぐる。

 13年、夏の初出場時の主戦、平尾拓也さん(21)は09年春の甲子園をテレビで観戦したといい「(エースの)金子周作さんの投球を見て、自分も彦根東への進学を決めた」と振り返る。平尾さんたちは1回戦で花巻東(岩手)に5-9で敗れ、甲子園での1勝はまたも持ち越された。

 そして4年後の17年夏。甲子園期間中、選手たちの宿舎を、平尾さんや、09年春出場の野坂悠太さん(26)らが激励に訪問。平尾さんは後輩たちに「自分たちを超えて甲子園で勝利してほしい」と語りかけた。

 彦根東は開幕試合、波佐見(長崎)との1回戦、九回逆転サヨナラで悲願の1勝を挙げた。2回戦では青森山田に敗れたが、主戦の増居翔太投手(2年)や朝日晴人選手(2年)らは悔しさを胸に刻み、再び帰って来ると誓った。

 その後の新チームは目標を「甲子園での2勝」とした。さらに「先輩を超える」ことを意味する。昨秋の県大会で3位、近畿大会では1回戦で兵庫1位の明石商を降して8強入りしたことなどが評価され、初の2季連続甲子園出場を決めた。

 「これからもどんどん歴史を塗り替えてほしい」と平尾さんは期待を寄せる。新しい歴史を作るための戦いは2週間後に迫っている。【小西雄介】

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