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ビセンテ・ハビエル・ルナ(Vicente Javier Luna)さん(49)
東日本大震災の写真といえば、津波による破壊の風景か、逆に復興著しい町の姿が多い。もしその現場を、平面的ではなく上下左右を一枚に収める360度カメラで撮影したらどうだろうと思いついた。災害遺構の隣に新しい家が建ち、その隣では津波に洗われた土地に花が咲いている。「360度撮影は現実をより率直に映し出す。全方位が見える方がずっと面白い」と語る。
仙台市のほか宮城県松島町、南三陸町、石巻市、気仙沼市、岩手県陸前高田市などを訪れ、2014年から360度カメラで撮影を続けている。目的は、日本内外の観光客に東北沿岸は「被災したかわいそうな所」ではなく、今も魅力的と伝えること。それ以上に、地元の人々に自分の暮らす土地や隣の町の新たな魅力に気づいてもらいたいと思っている。見慣れた風景も360度ではまるで違って見え、驚く人が多いという。
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