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「安い」「早い」小型衛星に脚光 情報産業の活用期待/宇宙ごみの懸念も

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 安く短時間で開発できる超小型人工衛星の需要が世界で高まっている。狙った画像データなどを低コストで入手できることから、小型衛星を活用した新しい情報ビジネスを目指す宇宙ベンチャーも相次ぐ。小型衛星開発の最前線と課題を探った。【斎藤有香】

 ●重さ3キロ、手運び

 JR九州新幹線の鹿児島中央駅に1月、トランクを背負った東京大の研究員が降り立った。中身は東京から運んだ超小型人工衛星「たすき」(重さ約3キロ)。東京・秋葉原の電気街でも売っている市販品などで作られた。鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所へ運ばれ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が作った電柱サイズのロケット「SS520」5号機(長さ9・5メートル、直径52センチ、重さ2・6トン)で、2月3日に打ち上げられた。

 重さが100キロ以下の衛星は超小型衛星とされる。1トン超の大型衛星なら開発費は1基当たり数百億円で、5~10年の開発期間がかかる一方、超小型なら数千万~数億円程度で、2年程度に短縮できる。たすきは2200万円で、開発期間はたった半年だった。

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