東日本大震災7年

店再建、復興ゴールに 夫が単身赴任、資金集め…常連客戻り涙 岩手・陸前高田

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空き地の目立つ中心市街地で、和食屋「味彩」ののれんをかける阿部昌浩さんと裕美さん=岩手県陸前高田市高田町で、2018年2月、後藤結有撮影
空き地の目立つ中心市街地で、和食屋「味彩」ののれんをかける阿部昌浩さんと裕美さん=岩手県陸前高田市高田町で、2018年2月、後藤結有撮影

 昨年12月、岩手県陸前高田市のかさ上げされた中心市街地に和食店「味彩(あじさい)」ののれんが掛けられた。東日本大震災の津波で店を失ってから6年9カ月。店主、阿部昌浩さん(50)と妻裕美さん(50)は「陸前高田に戻ることしか考えていなかった。店の再建は家族にとって復興のゴールだった」と話す。

 震災は開業から15年目に起きた。店は跡形もなくなった。昌浩さんは同県北上市の居酒屋で働き出し、週末だけ陸前高田に帰る単身赴任の生活を始めた。津波で両親が行方不明になっていた裕美さんは陸前高田に残り、災害FMのスタッフなどとして働いた。

 昌浩さんが東京都内のホテルで腕を磨いて独立し、故郷に錦を飾る形で開業した店だった。二人は「陸前高田で店を再建する」目標を定めた。大学への進学が決まっていた一人娘の進路も変えたくなかった。それらの資金を稼ぐため、初めてばらばらの生活を選んだ。

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