メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

チンドン繁盛記

昭和外伝/6 楽士・中沢寅雄の手記(1) 丁稚奉公、転々と /東京

 「恥と義理と人情はかきなれているが、文字は書けない、笑われるのを覚悟で書く」

 中沢寅雄(1914年生まれ、故人)の手記は、そんな謙遜の言葉で始まっている。昭和初期から楽士として活躍した中沢はとてもきちょうめんで筆まめだったので、付き合いのあるチンドン屋の名簿を作成し、エピソードをつづり、また譜面も独学で書き起こし、惜しまず若い楽士に与えてチンドンの定番曲を伝えた。さらに自らの体験を記したノート2冊が残っている。ご遺族のご厚意で手にすることができたが、これは草創期のチンドン屋が自ら書いた、多分唯一の貴重な記録である(*注)。

 中沢は父母と彼以外は女ばかりの5人きょうだいで、物心つく5歳頃には、父は埼玉県・入間川の製糸工場に…

この記事は有料記事です。

残り1397文字(全文1712文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. ホテル 「ヒルトン福岡」駐日キューバ大使の宿泊拒否
  2. 中央防災会議 南海トラフ前兆 M8級「半割れ」で要避難
  3. 決算予想 ライザップ赤字に グループ企業業績改善遅れで
  4. NHK紅白 サチモスなど7組初出場 TOKIO選ばれず
  5. セクハラ防止ポスター 困り顔の男性をアップ 批判相次ぐ

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです