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第103回全国高校野球選手権

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支える人たち/1 延岡学園コーチ・玉城亨さん(30) 「頼れる兄貴」心がけ /宮崎

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練習中、選手からの質問に答える玉城コーチ(左) 拡大
練習中、選手からの質問に答える玉城コーチ(左)

 <第90回記念選抜高校野球>

 練習後のあいさつが終わると、部員の輪から1人が駆け寄り、小さな紙包みを渡した。「ちょっと早いけど」。センバツ中の4月2日に誕生日を迎える延岡学園野球部コーチの玉城亨さん(30)はバッティング用の白い手袋をプレゼントされた。

 これまで使っていた手袋がボロボロになり、「買い替えよう」との独り言を部員たちがひそかに聞いていた。日が沈むグラウンドで、玉城さんは涙を浮かべながら照れ笑いした。

 沖縄県読谷村出身。沖縄尚学高校野球部の選手として2003年夏、05年春夏の甲子園に出場。05年春にはベスト8に勝ち進んだ。卒業後、久留米工業大(福岡県久留米市)に進学し、野球部指導者を夢見て教員免許を取得。12年から延岡学園の職員になり、コーチを務める。

 女子ソフトボール部のコーチを一時務めたため、センバツを決めた2年生とは入学後の半年と昨年9月からの間隔をあけての付き合い。その期間があるからこそ、部員たちの成長がよく分かる。「元々しっかりした子たちだったが、精神面でも体格面でも大人になった」と目を細める。

 生活はいつも部員と一緒だ。球場近くの2階建て野球部寮「一心感」に住み、午前6時45分の点呼から朝食、掃除、日中の授業、放課後の練習、夕食、その後の自主練習……。寮で部員から教科の質問を受けたり、風邪で熱を出した部員を病院に送ったり、「頼れる兄貴」でもある。

 コーチとして心がけているのは「生徒を理解する」「笑顔でいる」。監督が目指す野球を部員に正確に伝えるとともに、部員を見て気づいたことは本人に指摘する。自分が「橋渡し」になるために、部員に心を開いてもらえるよう、笑顔も絶やさない。

 今春のセンバツはコーチとして2度目の出場となる。前回は13年夏の準優勝だ。「前回の経験を生かし、子どもたちがゲームに集中できる状況を作りたい」と意気込む。

    ◇ 

 第90回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の開幕(23日)まであと2週間。出場する延岡学園と富島の両チームを支える人々を紹介する。=つづく

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