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時代の波にもまれる日本企業や組織を描く「変革」第11部は、04年の球界再編問題から大きく変化してきたプロ野球のパ・リーグに迫る。

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第6部 伊藤忠商事/6 「糸へん」から総合へ

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人と車でごった返す大阪・船場地区=1966年撮影
人と車でごった返す大阪・船場地区=1966年撮影

 琵琶湖の東、滋賀県豊郷(とよさと)町の旧中山道沿いに、伊藤忠商事の始祖である近江商人の伊藤忠兵衛が暮らした商家が残る。築136年。玄関には忠兵衛の名前が記された大きなちょうちんがつるされ、帳場には古いそろばんや帳簿が置いてある。現在は記念館として公開されており、毎年、伊藤忠の新入社員や幹部ら数百人が研修に訪れる。

 三方よし--。「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」を表す近江商人の精神だ。「単なる利益競争でなく、時代が要請する『三方よし』の精神を実践するのが当社の使命だ」。社長の岡藤正広(68)は、顧客や株主、社会の期待に応えるという原点に返るよう社員に呼びかける。昨年の新入社員研修では忠兵衛の子孫、伊藤豊(43)が「近江商人の謙虚の心を忘れずに世界で活躍してください」と語りかけた。伊藤も三方よしの精神…

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