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第79期名人戦

渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が初挑戦する第79期名人戦を特集します。棋譜中継は「棋譜・対局結果」からご覧いただけます。

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第76期名人戦A級順位戦 行方尚史八段-佐藤康光九段 第47局の4

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胸ポケットのかいろ

 夜9時半。スポーツ選手がここ一番で祈りをささげる時のように、行方がワイシャツの胸ポケットに手を当てている。ポケットには使い捨てのかいろが入っていた。時々それを触ったり、取り出して手でもんだり、首筋に手を当てたりしている。

 図は[先]6三銀に[後]8三金とかわしたところ。先手が景気よく攻めているようだが、駒割りは角銀交換で先手の駒損。図から[先]7四銀成は[後]同金[先]同飛[後]6二玉で後が続かない。「この変化は自信があった」と佐藤。

 ところがここで行方は好手を用意していた。「[先]6六銀をうっかりしていました」と佐藤。この手は7筋の攻めに厚みを加えながら[後]5五角や[後]8五桂に備えた、味わい深い一着。急(せ)かされる形で佐藤は[後]3五歩~[後]1五銀~[後]2六銀と動いたが、[先]3四歩と角を追った後、[先]7四銀成から金銀交換が実現しては形勢は先手に傾いた。

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【第79期名人戦】

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