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第103回全国高校野球選手権

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青侍の挑戦

センバツ・近江 第3部・野球部の歩み/下 1点の重み知り成長 県勢初の優勝へ力蓄え /滋賀

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歴史を塗り替えようと練習に励む近江の選手たち=滋賀県彦根市松原町の同校グラウンドで、小西雄介撮影 拡大
歴史を塗り替えようと練習に励む近江の選手たち=滋賀県彦根市松原町の同校グラウンドで、小西雄介撮影

 <第90回記念選抜高校野球>

 2001年夏の甲子園で、近江は光星学院(現八戸学院光星、青森)や松山商などの強豪を次々と倒し、県勢初の準優勝を成し遂げた。しかし、決勝戦で日大三(東京)に2-5で敗れ、県民悲願の優勝は持ち越された。

 近江は03年センバツで8強入り。その後も甲子園出場を重ね、県内で強豪と呼ばれるようになった。しかし、09年夏の滋賀大会決勝で滋賀学園に敗れてから5年連続で夏の甲子園から遠ざかった。12年春、14年夏、15年春は甲子園に出場したが、「近年は2勝の壁が厚い」と多賀章仁監督(58)が語るように2戦目で敗れている。

 15年春は「先制して逃げ切る」との狙いとは逆の展開になった。高橋純平投手(現福岡ソフトバンクホークス)を擁する県岐阜商と対戦。一回表に3長打を浴び2点を奪われると、好投手を打ち崩せず3-0で完封負けを喫した。

 前回の甲子園となった16年夏は1回戦で常総学院(茨城)に0-11で敗れた。現2年生の選手の多くがスタンドで見守る中、初回と二回で計5点を奪われ、流れを止めきれなかった。

 昨秋の近畿大会では準決勝で昨春覇者の大阪桐蔭と対戦。一回表の攻撃で2安打で一、三塁とするもあと1本が出ず先制の機会を逃すと、その裏、失策につけこまれ2点を奪われる。五回にも3点を失い0-5で敗れた。

 全国の強豪に敗れる過程で、選手たちは一つのミスが命取りになることや1点の重みを知った。敗戦後、各自が目標を定めて練習し、着実に成長している。今年2月に和歌山で行われた合宿の打撃練習で、主砲の北村恵吾選手(2年)が推定140メートルを超える特大アーチを放った。厚みを増した4人の投手陣も紅白戦や練習試合で切磋琢磨(せっさたくま)している。

 「過去のチームと比べて攻守のバランスもよく、力もある」。春夏通算16回目の甲子園となる多賀監督も今年のチームに期待を寄せる。近江は県勢最高成績の夏準優勝、春8強を成し遂げてきた。近江の歴史を塗り替えることが県民の悲願達成に近づくことを意味する。新たな歴史を作るため、選手たちは力を蓄えている。【小西雄介】

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