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我らが少女A

/217 第6章 25=高村薫 多田和博・挿画監修

 忍は多磨駅の自由地下通路を通って朝日町通りへ出、警大へ走る。父が霊園の管理事務所を出てから一時間以上経(た)っていることを思えば、すでにそのへんにいない可能性のほうが高いことや、そもそも父が合田刑事といまごろ面会の約束をしているという可能性こそ、現実にはほとんどないことを、忍はすっかり失念しているが、自分の頭がまったく回っていないことにも気づいていない。

 警大の正門まで来たところで、浅井隆夫が来ましたかといきなり警備員に尋ねて怪訝(けげん)な顔をされ、…

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