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米国

対中制裁関税を検討 知的財産侵害を理由に

 【ワシントン清水憲司】ロイター通信は13日、中国による知的財産権侵害や技術移転強要に対する制裁措置として、トランプ米大統領が最大年600億ドル(約6.4兆円)規模の中国製品を対象に関税引き上げを検討していると報じた。発動すれば、鉄鋼・アルミニウムの輸入制限に続く強硬策となり、中国が報復措置をとるなどして「貿易戦争」に発展する可能性がさらに高まりそうだ。

 米メディアのポリティコによると、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が先週、米通商法301条を根拠に年300億ドル規模の制裁発動を提案した。これに対しトランプ氏は大幅な増額を求め、数週間以内の発表を関係省庁に指示した。対象品目は100種類以上にのぼり、電子・通信機器だけでなく、家具や玩具など広い範囲に及ぶ見通し。中国企業による対米投資の制限策も併せて検討するという。

 トランプ氏が発動を決めれば、太陽光パネルや洗濯機への緊急輸入制限(セーフガード)、鉄鋼・アルミの輸入制限に続く対外強硬策の第3弾となる。トランプ氏は「(中国製品に)巨額の罰金を科す」と繰り返し意欲を示してきたが、ティラーソン国務長官やコーン国家経済会議(NEC)委員長ら国際協調派が政権を去る中、強硬姿勢に拍車がかかっている。

 トランプ政権が問題視するのは、米企業が中国市場に参入する際に、中国企業への技術提供を事実上義務づけられる状況だ。鉄鋼・アルミの輸入制限については国内に反発も出ているが、中国が人工知能(AI)や自動運転車開発など先端分野で台頭する中、米産業界は技術移転に関する対策の強化を支持。日本や欧州連合(EU)も、米国とともに世界貿易機関(WTO)への共同提訴などの対応策を検討する方針で一致している。

 一方、中国も鉄鋼・アルミ以上にこの問題に対する米国の出方を重視しており、米中間の大規模な通商摩擦になれば、世界経済にもマイナスの影響が及ぶのは必至だ。

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