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記者の目

「悶え神」石牟礼道子の伝言 困難を越えるためには=米本浩二(西部学芸グループ)

渡辺京二さん(右)と過ごす石牟礼道子さん=熊本市で2015年4月23日、田鍋公也撮影

 2月10日、水俣病の苦しみを描いた「苦海浄土(くがいじょうど)」で知られる作家の石牟礼道子さんが90歳で死去した。福岡市で勤務する学芸記者の私が、熊本市在住の石牟礼さんの近況を伝える西部本社版の連載「不知火のほとりで 石牟礼道子の世界」を始めたのは2014年4月。以後、石牟礼さんに密着し、彼女の肉声を基本にした連載を続け、今年2月には65回に至った。400字詰め原稿用紙に換算すると合計358枚。連載はこの春、5年目に入る。「不知火のほとりで」を介して石牟礼さんと対話を重ねた4年を振り返り、“救済の女神”の軌跡をたどってみたい。

 1994年秋、紫式部文学賞受賞作「十六夜(いざよい)橋」に感銘を受けた私は、感想を伝えに熊本市近郊の石牟礼さんの一軒家に行った。それが初対面である。石牟礼さんは当時67歳。部屋の隅で黙々と資料整理をしている男性が渡辺京二さん。「逝きし世の面影」などで広く知られる日本近代史家。私は、その後も新刊取材など折に触れて熊本に行った。

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