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アスベスト訴訟

2審も国の責任認定 東京高裁判決

東京高裁の判決後、記者会見する宮島和男さん=東京都千代田区で2018年3月14日午後6時12分、小出洋平撮影

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い、肺がんなどを患ったとして、元建設作業員と遺族計354人が国と建材メーカー42社に総額約120億円の賠償を求めた「東京第1陣集団訴訟」の控訴審判決が14日、東京高裁であった。大段亨裁判長は、1審・東京地裁判決(2012年12月)に続いて国の責任を認め、327人に約22億8000万円を支払うよう命じた。

     14件の同種訴訟で高裁判決は2件目。「一人親方」などと呼ばれる個人事業主の被害に対する国の責任を初めて認め、170人に約10億6000万円を賠償するよう命じた1審判決より、救済対象とした原告数と賠償額が大きく増えた。

     高裁判決は国の責任について「遅くとも、建設作業での石綿吹き付けを原則禁じた1975年10月以降、規制権限を適切に行使すべきだった」と指摘。石綿含有製品の製造・使用を原則禁じた法令改正がされた前月の04年9月までに、吹き付けを行う屋内作業員に防じんマスク着用などの対策を義務付けなかったのは違法だとした。

     また、労働関係法令上の「労働者」に当たらないとして救済されてこなかった一人親方については「建設現場で重要な地位を占め、同じ作業に従事する労働者と同等に保護されるべきだ」とした。

     一方、メーカーについては、1審と同様、賠償責任を否定。建材シェアなどから4社の責任を認めた昨年10月の別の東京高裁判決とは判断が分かれた。

     判決後、記者会見した元電気工で一人親方の宮島和男原告団長(88)は「多くの仲間が亡くなる中、一人親方が救済された。4年前に亡くなった妻も喜んでくれると思う」と歓迎した。小野寺利孝弁護団長は「140人超の一人親方が救済された。今後、政治的な解決を求める上でも強力な援護となる画期的判決」と評価した。

    【近松仁太郎、伊藤直孝】

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