化石

恐竜の卵温め方解明 太陽熱で発酵熱で 名大チーム

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北極圏で、植物の発酵熱を使って卵を温めていたと考えられるハドロサウルス類(右)と、抱卵していたと考えられるトロオドン科(左奥)の復元画=服部雅人氏作製、名古屋大博物館提供
北極圏で、植物の発酵熱を使って卵を温めていたと考えられるハドロサウルス類(右)と、抱卵していたと考えられるトロオドン科(左奥)の復元画=服部雅人氏作製、名古屋大博物館提供

 巣の化石から、恐竜がどのように卵を温めていたかを推定する方法を確立したと、名古屋大などのチームが英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。温度などの周辺環境に応じて温め方を変えていた可能性が高いという。

 恐竜の卵や巣の化石は世界中で発見されているが、卵の温め方ははっきりしなかった。チームは恐竜に近いワニや鳥で、周囲の熱を利用する種を調査。巣の素材が土や植物の場合は主に植物の発酵熱で、砂は太陽光熱や地熱で卵を温めていた。

 この結果を基に、恐竜の巣の化石192個を分析。頭が小さく、首が長い竜脚形類(りゅうきゃくけいるい)の一部の巣は主に砂岩で見つかったため、砂の中で太陽光熱や地熱を利用していたと推定した。

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