センバツナイン　聖光学院　ミスした時こそ前に　山本迅捕手（２年）　／福島

　＜第９０回記念選抜高校野球＞

山本迅（やまもと・じん）捕手（２年）

　小学６年生の時、初めて甲子園のスタンドから見たのが聖光学院の試合だった。浦和学院（埼玉）に４－１１で敗れたが、真っ白なユニホームを泥だらけにして戦う姿がかっこよかった。

　捕手だが、高校では外野手を任される機会が増えた。打球を高く上げてもらって背走する練習を繰り返し、１年生ながら秋にベンチ入りを果たした。ただ、失敗すると気に病み、次のプレーに集中できなくなってしまうことが多かった。

　昨夏の甲子園。結果ではなく全力で戦う先輩の姿をスタンドから見て「自分もこうなりたい」と思った。ミスをした時こそ前を向いて積極的に声を出すことを心がけると、前向きになれた。

　憧れたユニホームに身を包み、大舞台へ向かう。「先輩たちのように、ひたむきにプレーしたい」。声に力がこもった。【高井瞳】＝随時掲載

身長１７２センチ、体重７２キロ

岡山県笠岡市立笠岡西中出身

右投げ右打ち

　◆僕の宝物

先輩からもらったバット

　一つ上の柳沼楽人先輩からもらった黒いバットです。柳沼さんが甲子園に出場した際に使っていたもの。昨夏の甲子園が終わった後、「頑張れよ」と言ってくれた。打撃の中心としてチームを引っ張っていた柳沼先輩に近づけるように頑張ります。