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第94回センバツ高校野球

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燃えろ聖陵

初めての春 支える人たち/5止 選手鍛錬、成長に手応え ジム代表取締役・吉見一弘さん(59) /愛媛

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「甲子園で初勝利を」願う吉見一弘さん=松山市中央1で、中川祐一撮影 拡大
「甲子園で初勝利を」願う吉見一弘さん=松山市中央1で、中川祐一撮影

 <第90回選抜高校野球>

 選手のウエートトレーニングを指導するのは、学校近くのジム「ランクアップ松山」のトレーナーたちだ。運営会社の代表取締役、吉見一弘さん(59)は宇和島東や今治西の選手を指導し、甲子園に導いた経験を持つ。

 「あと何回できるか。あと何キログラムいけるか。筋力の限界が分かるんです」。そう話す吉見さんは、ボディービルの大会で優勝するほど自身もトレーニングに励んでいる。高校球児やオリンピック出場者など多くのスポーツ選手を指導することで「限界を見極める目」を養ってきた。

 指導を受ける聖陵のエース、土居豪人投手(2年)は「腕が上がらなくなるまで(トレーニングを)やることが大事」。1年生の冬は160キロだったバーベルスクワットが、トレーニングを続けることで230キロに増えた。筋力がアップすることで下半身も安定し、制球も良くなったという。

 吉見さんがウエートトレーニングに出会ったのは空手をしていた高校2年生の時。けがをして練習できず、ダンベルを使ってトレーニングに励んだ。すると面白いように筋肉が付き、49キロだった体重は高校卒業時に68キロまで増加。ベンチプレスも120キロになった。「トレーニングですごい効果がある」。そう実感した。

 球児たちのウエートトレーニングを指導し始めたのは、吉見さんが地元・宇和島市でジムを開いて数年後の1986年。宇和島東を率いていた上甲正典監督(故人)に声を掛けられたのがきっかけだった。

 「トレーニングで選手たちの力が本当に変わるのか、半信半疑だった」。だが効果は現れ、88年のセンバツで宇和島東は初出場で初優勝という偉業を果たす。強力打線は「牛鬼打線」と呼ばれた。「体重の何%を上げればいいか。どれくらいの数値であればホームランを打てるか。分かるようになった」。自身の指導法に手応えをつかんだ。

 球児を指導して30年以上。「甲子園に出場するまで、実は聖陵が最も時間がかかった」。甲子園での初勝利を心から願っている。【中川祐一】=おわり

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