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余録

「奇跡の人」、ヘレン・ケラーは秋田犬の愛好家だった…

 「奇跡の人」、ヘレン・ケラーは秋田犬の愛好家だった。忠犬ハチ公の話に感動したためで、1937年の来日時に「神風(かみかぜ)」という名の犬を連れ帰った。その犬が死ぬと、慰めるために兄弟犬が贈られたというのだから、よほど気に入ったのだろう▲その秋田犬を、平昌冬季五輪フィギュアスケート女子で活躍したロシアのザギトワ選手が、金メダルのご褒美として受け取る運びとなった。実物に先立って秋田県から贈られた犬のぬいぐるみは、秋田空港などでまたたくまに完売したという▲一躍注目度を増した秋田犬だが、一時は種の保存すら危ぶまれていた。「秋田犬保存会」(秋田県大館(おおだて)市)によると、1972年に4万頭以上登録されていた頭数は減り続け、2011年には2038頭にまで減った▲住宅事情の悪化で大型犬を飼うのが難しくなったこと、室内小型犬への移行、長引く不況などが逆風になったようだ▲その頭数が最近、やや持ち直している。中国など海外で飼う人の増加が原動力で、昨年時点の登録数6671頭のうち、約4000頭が国外で飼われている。ハチ公を題材に俳優リチャード・ギアが主演した映画「HACHI 約束の犬」が関心を呼んだことなどが影響したとみられる▲マタギの猟犬を祖とする秋田犬は、時代を超えて人に親しまれてきた。海外でファンが増えることは喜ばしい。その一方で、「犬小屋のある住まい」というかつての平凡な光景が減りつつある国内の事情には、さみしさも感じる。

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