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時代の風

明治150年 「疑獄」に学ぶ 「対抗権力」で腐敗抑制を=京都大教授・中西寛

中西寛・京都大教授=太田康男撮影

中西寛(ひろし)

 今年は明治維新150周年にあたり、政府も記念行事を積極的に勧奨しているようだ。過去を振り返り、先人の事績を振り返る機会を設けることはもちろん意義深い事である。しかしそれは過去の顕彰にとどまってはならず、歴史の正負両面に対する評価を行わねばならない。

 たとえば大久保利通が明治初期の日本が近代化を開始するにあたって大きな貢献をなしたことは一般に認められている。しかし大久保政権期が少数者による「有司専制」として批判されたことも忘れてはならない。政府による強力な指導はそれに伴う腐敗問題と裏腹であり、明治以降の近代史の中には、政府の恣意(しい)的な権力抑制の努力も存在していたのである。

 その過程でしばしば政府批判用語としてメディアをにぎわした言葉として「疑獄」がある。いつの頃からかあ…

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