バレーボールプレミアリーグは17日、東京体育館で、2試合制の女子決勝第2戦が行われた。久光製薬がJTに3-0で快勝して2勝として、2季ぶり6度目の優勝を果たした。安定したレシーブから、石井や野本、アキンラデウォらに均等にトスを振り分けてスパイクを決め、終始、圧倒した。最高殊勲選手賞は石井優希(久光製薬)が初受賞した。
男子決勝のパナソニック-豊田合成の第2戦は18日に東京体育館で行われる。
中田イズム継承、完勝で結果示す
マッチポイントで、新鍋のスパイクが相手ブロックをはじき飛ばすと、久光製薬の選手たちは腕を突き上げた。決勝は2戦ともストレート勝ち。レギュラーシーズンから全30戦でわずか1敗と絶対的な力を見せつけ、石井は「優勝は久光にしか似合わないと思って戦ってきた」と胸を張った。
7年連続の決勝の舞台。サーブで奥を狙って速攻を使いにくくした上で、JTのエース・ミハイロビッチをブロックで徹底的にマークした。第1セット中盤、サイドの新鍋が速い寄せで中央のバックアタックを止めるなど要所で封じ込め、JTの吉原監督が「やりたいことが何一つできなかった」とこぼすほどだった。
昨季の開幕前、4年間で3度のリーグ優勝に導いた中田監督が代表監督就任に伴って退任した。状況が悪い時に鼓舞する存在がいなくなり、昨季は2位に終わった。再び勝つため、一人一人が自立するよう努め、連勝中も選手自ら課題を見つけて、意欲的に取り組んできた。
座安は言う。「『最後は結果』という中田監督の思いは受け継いでいる。勝たないといけない」。王座奪還を果たした久光製薬の選手たちの表情は充実感で満たされていた。【小林悠太】