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社説

プーチン露大統領が「4選」 「圧勝」でも展望は開けず

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 ロシア大統領選でプーチン氏が通算4回目の当選を果たした。連続3選を禁じる現憲法に従えば、2000年の初当選以来、首相時代をはさんで実質24年に及ぶ「プーチン体制」は総決算の時代を迎える。

     政権は、テレビやネットを通じて大規模な投票キャンペーンを展開した。投票した若者にコンサートのチケットを配ったり、投票所近くの売店で生鮮食品を安売りしたりという例も報告された。票数の水増し疑惑も浮上している。公正な選挙だったと言えるのか疑問が残る。

     そうまでして投票率を上げることに躍起になったのは、次が最後の任期となるプーチン氏にとって安定した政権基盤を維持するのに、国民の圧倒的支持が必要だったからだ。政権は「投票率、得票率とも7割以上」を目標に掲げていた。

     中央選管の暫定集計によると、投票率は67%、得票率は過去最高の76・6%に達した。結果として目標の「全有権者の過半数の信任」を得た形だ。

     それでも今後の政権運営はこれまで以上に厳しい。

     ロシアの16年の国内総生産(GDP)は1兆2800億ドルと米国の約14分の1、中国の約9分の1に過ぎない。輸出の3分の2は石油・ガスなどエネルギーに依存し、新しい産業は育っていない。米中など大国に対抗するためには軍事偏重にならざるを得ないのが実情だ。

     プーチン氏が今月初めの年次教書演説で約半分を割いて新兵器の開発状況をアピールしたのはその表れだろう。今後も核戦力を強化して米国に対抗していく方針を打ち出した。

     しかし、支えとなる財政は行き詰まり、一昨年に対GDP比4・7%まで膨らんだ国防費は昨年、大幅に削減された。対米交渉で軍拡競争を回避し、あわよくば欧米が科している対露制裁の解除にもつなげたいのが本音だったのではないか。

     英国での元スパイ暗殺疑惑で欧州との関係も悪化した。自らの求心力を高めるために欧米との対決姿勢を強めるだけでは、対外政策の悪循環から抜け出せない。

     国内でも今後、プーチン後継体制をめぐって政局が不安定化する恐れがある。ロシアの将来に不安を抱かずにはいられない。

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