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玄海原発

再稼働差し止め認めず 地裁、仮処分申請を却下

玄海原発の3号機(右)と4号機=佐賀県玄海町で2018年3月13日、本社ヘリから田鍋公也撮影

 九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)の再稼働を巡り、佐賀地裁(立川毅裁判長)は20日、運転差し止めを求めた市民団体の仮処分申し立てを却下した。申し立てでは阿蘇カルデラ(阿蘇山、熊本県)の噴火リスクが最大の争点となったが、立川裁判長は「破局的噴火が発生する可能性が高いとはいえず、生命、身体に重大な被害が生じる具体的な危険は認められない」と判断した。九電は計画通り23日に3号機を、5月に4号機を再稼働させる見込み。

 仮処分は、市民団体「原発なくそう! 九州玄海訴訟」のメンバーで、九州・山口5県の73人が昨年1月に申し立てた。市民団体側は福岡高裁に即時抗告する方針。

 原子力規制委員会の「火山影響評価ガイド」は原発から160キロ圏内の火山から火砕流が到達する可能性があれば立地不適とする。昨年12月の広島高裁決定は伊方原発3号機(愛媛県)の運用期間中に約130キロ離れた阿蘇カルデラの破局的噴火の可能性を認め、同原発の運転を差し止めた。

 玄海原発は阿蘇からほぼ同じ距離。立川裁判長はガイドの合理性を認めた上で、破局的噴火は「社会通念を踏まえれば相応の根拠を示さなければ立地不適とならない」と判断。阿蘇については「大規模なマグマだまりはなく、破局的噴火直前の状態ではない」とした九電側の判断を評価した。

 想定する最大の揺れである基準地震動の策定方法については「現在の科学技術水準を踏まえた科学的合理的な基準として策定された」と判断。市民団体側が指摘した活断層も「客観的な証拠はない」と退けた。

 市民団体側が問題視した避難計画についても「原子力防災会議で合理的なものと了承され、具体的内容に不適切な点はない」と述べた。【関東晋慈、平川昌範】

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