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2020年東京五輪・パラリンピックでは「持続可能性に配慮した大会に」という理念から、12年ロンドン大会からの「紙」に加え、食品などに使われ消費量が多く環境への負荷が大きい「パーム油」についても調達基準を初めて設ける。その過程と背景を追った。
●持続可能性配慮
五輪の開催を巡っては、大規模な施設建設などを伴うことなどから、かねて環境破壊を懸念し反対する運動があった。1976年の冬季五輪では、米デンバーが、環境への配慮などを理由に開催を返上する事態となった。
しかし、90年代に入ると、世界的な環境保護への関心の高まりが五輪にも影響を与え始める。当時の国際オリンピック委員会のサマランチ会長は「『環境』はスポーツ、文化と並ぶオリンピック精神の3本柱」と位置付け、94年には「環境」という文言がオリンピック憲章の中にも加えられた。ロンドン大会では「史上最も持続可能な大会」を目指し、資材や食品には環境への配慮に加え、倫理面にも配慮した調達基準を設けるに至った。
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