メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

紙面審ダイジェスト

この記事でなぜこの見出し?

 紙面審査委員会は、編集編成局から独立した組織で、ベテラン記者5人で構成しています。読者の視点に立ち、ニュースの価値判断の妥当性や記事の正確性、分かりやすさ、見出し、レイアウト、写真の適否、文章表現や用字用語の正確性などを審査します。審査対象は、基本的に東京で発行された最終版を基にしています。指摘する内容は毎週「紙面審査週報」にまとめて社員に公開し、毎週金曜日午後、紙面製作に関わる編集編成局の全部長が集まり約1時間、指摘の内容について議論します。ご紹介するのは、その議論の一部です。

     以下に出てくる「幹事」は、部長会でその週の指摘を担当する紙面審査委員会のメンバーです。「司会」は編集編成局次長です。

    <3月9日>

    ■この記事でなぜこの見出し?

     幹事 本紙1日朝刊1面<自民、9条2項維持へ/改憲案 細田氏、集約の意向>は、本文を読んでもなぜこの見出しになるのかが分からなかった。

     前文は「自民党憲法改正推進本部(細田博之本部長)は2月28日、党本部で全体会合を開き、自衛隊の存在を明記する憲法改正について、9条第2項(戦力不保持)を維持する条文例と、削除・改正する条文例を類型化して提示した。細田氏は、第2項を維持する安倍晋三首相の考え方に沿った案を作成し、再来週の会合で第2項削除案と並べて議論する意向を表明。推進本部は3月25日の党大会前の意見集約を目指す」だ。「第2項を維持する安倍晋三首相の考え方に沿った案を作成し、再来週の会合で第2項削除案と並べて議論する……」からは<自民、9条2項維持へ>を導き出すのは難しい。本記の最後の「執行部は第2項を維持したうえで、新設する『9条の2』に『必要最小限度の実力組織としての自衛隊』の保持を加える案を軸に検討する」から取った見出しなのか。いずれにせよ、見出しの観点から記事を読むと、分かりにくい不親切な記事だ。それともストレートに見出しの取り方がよくないという問題なのか。

     司会 センター。

     情報編成総センター編集部長 見出しの取り方のよくあるパターンとして、前文からとる場合が多いが、この記事では会合があって、9条2項を維持するか削除しうるか議論したとなってしまい、原稿の意図が伝わらないだろうと。当日のデスクは政治部と協議のうえで、議論の方向性を示したいということで末尾の方から取った。

     司会 政治部。

     政治部長 夕刊の見出しとの重複を避けるというのも影響した。夕刊では<9条改憲 条文案議論 自民推進本部 絞り込み加速>でやっている。状況的には夕刊段階と朝刊段階と進んでいないが、大事な話なので朝刊でまたやるということで、自民党執行部としては9条2項維持案で取りまとめをしたいが、今の段階では百家争鳴状態になっている。それで夕刊の見出しと分けながらどういう見出しを取っていくかを考え、相談のうえで一番最後のパラグラフから取った。

     幹事 そうであれば書き方をもう少し工夫できなかったか。紙面審では複数の人が何度も読み返したけど分からなかったという意見だった。

     政治部長 9条2項維持で取りまとめを図りたいが難航している、というような前文の書き方があったかもしれない。次回以降考えたい。

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 覚醒剤 使用容疑で元うたのお兄さんを逮捕
    2. 自民党総裁選 小泉進次郎氏、石破氏を支持
    3. 安室さんコンサート 療育手帳提示で入場できず 返金へ
    4. 自民党総裁選 安倍首相が連続3選 石破元幹事長破る
    5. コトバ解説 「麻薬」と「覚醒剤」の違い

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです